Xperiaはソニーのスマートフォンやタブレット端末のブランドです。
かつては大きなシェアを誇っていたブランドであるため、使ったことがある人や、今も使っている人、現役の利用者が周囲にいる人も多いでしょう。
「次の機種変更はXperiaにしようかな」
「今Xperiaを使っており、次の端末も別のXperiaにしたい」
そう思っている人もいると思いますが、Xperiaには様々なモデルがあります。
どのモデルにするか迷っている人のために、ここでは2021年10月時点で販売(中古品を除く)されているXperiaの各モデルを紹介・比較していきます。
Xperiaシリーズの概要
販売中のモデルを発売順に並べると以下のようになります。価格は参考値です。
・Xperia Ace:2019年6月1日/27,720円
・Xperia 5:2019年10月25日/61,600円
・Xperia 8:2019年10月25日/36,000円
・Xperia 1 II:2020年5月22日/71,500円
・Xperia 10 II: 2020年5月29日/43,560円
・Xperia 8 Lite:2020年9月1日/30,360円
・Xperia 5 II:2020年10月17日/108,900円
・Xperia PRO:2021年2月10日/249,800円
・Xperia 10 III:2021年6月18日/51,480円
・Xperia Ace II:2021年5月28日/22,000円
・Xperia 1 III:2021年7月9日/154,440円
・Xperia 10 III Lite 2021年8月27日/40,469円
多くてわかりづらいですが、以下のように覚えてください。
- Aceシリーズ…リーズナブルモデル
- 1シリーズ…ハイエンド機
- 5シリーズ…1シリーズより価格を抑えたもの
- 8シリーズ…リーズナブルモデル
- 10シリーズ…価格と性能のバランスを考えたミドルレンジ機
- PROシリーズ…プロ向け
クリエイターなど特殊な使い方をする人でない限り、「Ace・1・5・8・10」シリーズのいずれかが現実的な選択肢になるでしょう。
以降ではこれらのシリーズについて解説していきます。
Aceシリーズ
とにかく安いモデルですが、スペックは低いです。負荷のかかる処理が多いゲームなどは快適にプレイできない可能性があります。
AceからAceⅡに変わる際に強化されたのは、カメラとディスプレイサイズです。シングルカメラからデュアルカメラになり、ディスプレイが大きくなりました。
防塵・防水性能もAce IIの方が高く、バッテリーも2,700mAhから4,500mAhにアップされています。
その代わり、Ace IIでは以下の点が劣化しています。
・処理能力が若干低下
・解像度がFHD+からHD+に
・Wi-Fiが2.4GHz帯と5GHz帯対応から2.4GHz帯のみに
どちらのモデルの性能も、大抵のスマホに劣っています。値段以外のメリットはほぼありません。
Aceは販売終了している場合があるため、Ace IIしか手に入らないこともあります。
1シリーズ
1 IIの正当進化版が1 IIIです。
ディスプレイサイズは同じですが、1 IIIには世界初の4K HDRかつリフレッシュレート120Hzに対応したシネマワイドディスプレイが採用されており、美麗な映像を楽しめます。
1 IIIになるにあたってスピーカーやイヤホンジャックなどのオーディオ性能も向上しており、最大音圧は40%程度アップしています。
処理能力についても前作の1 IIから25%程度向上し、負荷の高いゲームでも大抵は問題なくプレイできます。
カメラ周りは画素数等に変更がないものの、1 IIIには世界初となる可変式望遠レンズが実装されています。
バッテリーは4000mAhから4500mAhにアップされ、ワイヤレス充電対応スマホやアクセサリーにも給電できる機能も搭載されています。
また、このシリーズで5G通信に対応しているのは1 IIIのみです。
その他、メモリやストレージ、microSDなどについては、どちらのモデルも同じスペックです。
予算が合えば1 IIよりも性能の高い1 IIIがおすすめです。
5シリーズ
Xperia 5 IIはXperia 5の正当進化版という位置付けです。
ディスプレイは両方とも6.1インチですが、5 IIでリフレッシュレートが120Hzになったため、動画が滑らかになっています。
CPUはSnapdragon 855からSnapdragon 865 5Gに、メモリも6GBから8GBに性能アップされています。
搭載可能なmicroSDは最大512GBから最大1TBに倍増し、バッテリーも3,000mAhから4,000mAhに増えています。
カメラ周りはほぼ同じですが、光学ズームが2倍から3倍になり、連写が毎秒10コマから20コマになっています。
また、5にはなかったイヤホンジャックが、5 IIに実装されました。
通信については5 IIになった際に5G対応となり、無線LAN規格もWi-Fi5からWi-Fi6に対応となりました。
その他、使用中の高温化を防ぎ、パフォーマンスやバッテリーの低下・劣化を抑える機能が追加されています。
5は既に取り扱っていないキャリアもあります。スペックや入手しやすさを考えれば、5 IIに軍配が上がります。
8シリーズ
Aceよりも若干スペックが高い部分がありますが、やはり大抵のスマホには負ける性能のシリーズです。
CPUなどの処理能力は普通レベルで、高負荷のゲーム以外であれば問題なく使用できるでしょう。
8と8 Liteの違いは音質です。Liteは8に搭載されていたDSEE HXが非搭載で、音質が高くない分安くなっています。
その他、バッテリーが2760mAhから2870mAhに微増などの細かい変更点もありますが、本体の仕様はほぼ同一で、使い勝手は代わりません。
値段以外のメリットが薄いモデルです。
10シリーズ
10 II、10 III、10 III Liteの3モデルがあります。
本体サイズはどれも似通っており、ディスプレイサイズは全て6インチです。
10 III は10 IIの進化版です。処理能力が向上し、HDR動画再生や音質の向上などに対応しています。
RAMは4GBから6GB、ストレージは64GBから128GBにアップしました。
また、10 IIIで5G通信に対応しました。
カメラについては広角の絞り値がF2.0からF1.8に明るくなったほか、人間の顔だけでなくペットも認識できる機能が新規実装されました。
一方、10 III Liteと10 III違いは基本的に3つしかありません。ストレージと価格とSIMです。
Liteのストレージサイズは10 IIIの半分である64GBです。その分価格が安くなっています。
LiteはXperia史上初の「eSIM」に対応機種です。既存の物理SIMにも対応しているので、デュアルSIM仕様となっています。
10 IIIと10 Liteは、価格と性能のバランスの良さがメリットです。
コストパフォーマンス的には「機種変で迷ったら10 IIIか10 Lite」になるでしょう。
ストレージはmicroSDで増設できるため、メモリーカードの価格によってはLiteを選んでも10 IIIと同じ使い勝手になる可能性があります。